Quantpedia記事翻訳:Measuring Financial Investors Presence in Commodities
Authors
Zeno Adams, Solene Collot and Davide Rossi Measuring Financial Investor Presence through Term Structure Anomalies by Zeno Adams, Solene Collot, Davide Rossi :: SSRN
要旨
本稿では、商品先物の期間構造推定からの実データの乖離(=anomalies)を計測することで、financial investorsの存在を証明する。2004年~2014年の間、特に期近の限月についてfinancial investorによる価格の歪みが観測された。この分析手法は、他の方法よりも原油のvolatilityをうまく説明した。
特筆すべきポイント
- Financial Investorsは、個人が購入するETFを商品先物市場に流すプレイヤーと年金基金等の運用者が多いため、Longポジションの傾向を持つ。いずれもIndexを模倣する傾向にあり、巨額のロールオーバーを行う。
- このロールオーバーのタイミングで、期近のポジションに歪みが発生する。
- 1ヶ月ごと、12ヶ月先までのポジションを分析対象として、3次自然スプライン補間によって期間構造を再現した。スプライン補間を使うことの利点は、期間構造を連続的に分析できること。
- ロールオーバーによる乖離が生まれていることから、第一限月には売り圧力がかかり、第二限月には買い圧力がかかると考えられる。実際に、本稿における分析ではその傾向が見られた。青く色づけをした部分がfinancial investorの影響と考えられる。